ものごとを深く知ろうと思ったら、その歴史を学ぶのが定石です。なぜならば、過去には現在とは違う捉え方をされていたり、途中で認識が変わるといったことがよくあるからです。
精進料理も同様です。お釈迦様の時代と、現代の日本では全くその捉え方が異なります。特に仏教に関わる用語の場合、お釈迦様の教えそのものを最重視する立場もあれば、宗派の祖師が説いた教えや現在の考えを重んじる立場もあります。そのため今の日本での解釈だけを辞書で知ったのでは精進料理の理解には不充分です。
現在世界中に多種多様な精進料理があります。精進料理をより深く理解するために、精進料理がどのように成り立ち、発展してきたのか、その歴史を学ぶ必要があります。広い視点でさまざまな時代の精進料理の姿をとらえ、そのすぐれた点を取り入れていく姿勢を持つべきでしょう。
◎精進料理の歴史を学ぶ
1 インド 仏教発祥の地
2 中国 精進料理のはじまり
3 日本仏教と精進料理の発展