粥百選

○粥百選~精進粥・中華粥とおかず100+20
・著者 高梨尚之(精進編)・翠香園(中華編)
・2012年12月7日刊行
・東京書籍株式会社
・撮影 今清水隆宏氏
・スタイリング 肱岡香子氏
・校正・編集 山本浩史氏

・143ページ フルカラー
・定価 1600円(税別)

 

粥百選

 「おかゆ」に対してあまり良くないイメージを持っている人が少なくないように感じます。たとえば病気で辛い時に食べた悪印象が強烈だったり、あるいはあまり美味しくないおかゆを食べて嫌いになってしまったり。

しかし、きちんと作った出来たてのおかゆはとってもおいしいものです。まず何よりもカロリーオーバーに悩む現代人にとって、ヘルシーなおかゆは非常に魅力的です。
その上、少ないお米で作れるので経済的にもすぐれていますし、バリエーションも豊富で毎日食べても飽きません。

おかゆは高齢者だけでなく、若者にも是非おすすめの料理法なのです。

現代人に求められる要素を多角的に満たしているおかゆを、素人でも作りやすいよう、基本からわかりやすく解説した書籍です。

野菜たっぷりで健康的な、肉や魚を一切使わない、淡い味の精進料理のおかゆ50品を私が担当し、牛肉・豚肉・鶏肉や卵など、コッテリ濃厚で豪華な中華がゆを横浜中華街の老舗、翠香園さんが手がけてできあがった夢のコラボ本となりました。

異なるジャンルのおかゆを一人の著者が受け持つ本はたくさんありますが、今回のようにその道の専門家が各分野をそれぞれ受け持つ共著は、おかゆの本ではおそらくはじめてだと思います。
得意分野の調理法をとことん追及し、旬の食材を活かして考案したおかゆ100種類。
こんなおかゆが?!と驚き、作ってみたくなるおかゆばかりです。
調理法はとっても簡単で、手順カットも今までにないほど詳細で親切。

正反対といっても良い、個性的な二分野のおかゆを、ぜひご家庭でお楽しみ下さい。

 

なんともおいしそうな魅力的なおかゆが満載です。おかゆの本は何冊か刊行されていますが、自分で言うのもなんですが本書はレベルが数段違います。写真を眺めているだけで、和と中華の共演に目を奪われ、思わずよだれが垂れてしまいそうになるほどです。

おかゆは仏教の逸話などにも数多く登場します。2500年の歴史を持つ仏教、特に禅宗と深い関わりがあるおかゆについて、精進編では、6つのコラムが随所に配置され、おかゆをただ食べるだけでなく禅の世界にも触れることができます。

撮影は、大ベストセラーとなった『永平寺の精進料理』『永平寺の心と精進料理』でお世話になった超一流の料理写真家、今清水隆宏氏。お互いをよく知る超 強力タッグが数年ぶりに実現し、できあがった料理を間髪入れずに好タイミングで撮影して下さるチームワークで、料理の魅力を最大限に引き出す素晴らしい写 真をアップして下さりました。
額に入れて飾りたいほど、湯気モクモクの臨場感豊かなフォトに注目です。

これだけ高品質な書籍が、この価格で出せるというのは驚きのコストパフォーマンスだと思います。是非一度手にとってご覧ください。

 

中華編の料理写真は詳しくは載せる事ができませんが、「丸ごとえびの粥」「かにあさり粥」「黒もち米とあわび、鶏肉の粥」「船頭さんのお粥」「豚肉団子粥」「百宝粥」「干し貝柱とツバメの巣の粥」「ハチノスの粥」(!)などどれも絶品ぞろいです。

翠香園さんは横浜中華街にある広東料理の老舗で、事前に予約すれば本書掲載のお粥もお店で食べることができるとのこと。 料理が苦手でどうしても本のようにできない!という方はお店に行って見本を食べてみる楽しみもありますね。
中華街 振興中治療院の代表、清水峰雄氏による中華粥の紹介文も読み応えたっぷりです。

 

○精進編
・おかゆの基本
・古代米のおかゆ
・きびがゆ
・カリカリ梅粥
・ひじきがゆ
・味噌がゆ
・トマト粥
・栗粥
・百合根がゆ
・養老粥
・生姜あんかけ粥
・七草粥
・かくや茶漬
・雪見雑炊
・こんにゃくがゆ
・ブルーベリーのおかゆ
・梅びしお
・絹の揚げ出し豆腐
・こんにゃくの酒かすあえ

○中華編
・中華粥の基本
・中華粥に使う穀類・乾物・特殊食材など
・魚の切り身粥
・つみれ粥
・ホタテ粥
・海鮮粥
・里芋とつぶ貝の粥
・干し貝柱とさつまいもの粥
・ピータンと鶏肉の粥
・豚レバー粥
・豚肉と豚もつの粥
・蓮子と干しリュウガンの粥
・ザーサイと肉炒め
・豆もやしとニラ、アサリ炒め
・れんこんのXO醤炒め
・干しエビとつぶ貝、冬瓜のうま煮 

コラム 逸話「米湯の法味」
道元禅師が好んだ茶がゆ
新米修行僧を悩ます脚気
スジャータの乳がゆ
繰り返しでも同じではない
阿育王最後の布施

 

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