広告



砥石選びについて

砥石にもいろいろ種類があり、初心者は何を選んで良いのかよくわからないと思います。

昔は鉱山から採掘される天然砥石が重宝されたのですが、あらかた掘り尽くしてしまったことや、人造砥石の発達により経営が難しくなった鉱山が閉山したりして現在では初心者が入手するのは難しいものが多くなっています。

そのためまず初心者は安価で入手しやすく、また使いやすい人造砥石をお薦めします。
砥石には「目の細かさ=粒度」があります。大まかにいうと荒いのと中くらいなのと細かいのの3段階に分けることができます。


はじめに「荒砥石」で包丁の形を調えます。
荒砥石はザラザラしていて、イメージ的にはどんどん包丁が削れていく感じです。ただしいくら研いでも刃先がなめらかにならないため、荒砥石はあくまでも大まかな形をつけるためのものです。

特に1ヶ月以上包丁を研いでいない場合は、刃先が完全に丸まってしまっているので、それを中砥石だけで研ぐと非常に苦労します。その場合はまず荒砥石で刃先をある程度鋭角にしてから中砥石に移るようにします。逆に数日おきに研いでいてあまり刃先が丸まっていない場合は、荒砥石で研がずにはじめから中砥石で研ぎ始めても大丈夫です。

またたとえば包丁が刃こぼれしてしまった場合などで大きく削って平らにする必要がある場合にも荒砥石を使います。数字が小さいほど荒く、#100~400くらいですが、まあ1つだけ買うなら200~300番前後で良いでしょう。
写真はシャプトン社のM-15モス荒砥#180です。

荒砥石の後は中砥石にかけます。だいたい#800~2000くらいです。
ふだんからマメに研いでいれば、一日の料理の後に中砥石をかけるだけでも充分です。
ですのでまずは中砥石を1つ買うことをお薦めします。

写真はスエヒロ社のセラックス 中砥石 #1010です。
中砥石だけは、シャプトン社のものももっていますがこのスエヒロ製のセラミック砥石がお気に入りです。砥石はそのメーカーや製品によって包丁との相性がありますが、これはどんな包丁でもよく合います。(安物のステンレス・セラミック以外)
そして常に水につけておいても大丈夫な点もありがたい製品です。


中砥石の後、さらに細かい仕上げ砥石をかけると切れ味が長持ちします。中砥石をかけると、刃先が荒砥石ほどではないものの少しザラッとするのですが、仕上げ砥石を使うことで非常になめらかになります。中砥石よりもさらに力をかけず、また回数も少なめにかければ充分です。

仕上げ砥石は#3000~8000くらいです。#5000か#6000を一つ入手すれば良いでしょう。写真はシャプトン社 M-15エンジ 仕上 #5000です。

さらに超仕上げ砥石として#10000~30000という製品もあります。これらを使う場合は、たとえば中仕上げ砥石が#1000の場合、いきなり飛んで#20000の超仕上げ砥石を使うのはお薦めできません。#1000→#5000→#12000→#30000というように、ある程度順序立てて砥石を変えていきます。
まあ家庭では中砥石の#1000だけでも充分ですし、丁寧にかけるにしても#1000→#5000で充分です。

仕上げ砥石は高価なので、予算的に厳しければはじめはなくても良いです。予算に余裕がある時に買い足しましょう。


また砥石は使っているうちに力がかけやすいところだけが削れてしまい、表面が不均衡になってしまいます。初心者によくあるのが砥石の真ん中だけくぼんでくる感じです。そうした砥石で研ぐと良い状態に仕上げるのが難しくなってしまいます。
そこで数ヶ月に一度は砥石修正器で砥石を削り、平らにしてあげる必要があります。


砥石修正器はとても硬い素材でできていて、斜めのギザギザが彫ってあります。充分水にひたした砥石に砥石修正器を前後させると、砥石がどんどん削れていきます。平らになるようにときどき目やまっすぐな棒などで確認して削ります。
この作業もあまり砥石がくぼんでから行うと大変なので、ある程度削れたらマメに使うとよいでしょう。
また修正器はできれば砥石の粒度によって荒さを変えるとなお良いでしょう。

いきなり一度に揃えるのは予算的に大変です。
「まず何よりも中砥石→砥石修正器→荒砥石→仕上げ砥石」 の順で買いそろえると良いでしょう。
中には「3千円も出して砥石買うくらいなら晩ご飯のお肉買うわ」という方もいるかもしれません。しかし砥石は一度買えば、使用頻度が少ない一般家庭ならたぶん一生使えます。一生使う道具で3千円が高いか安いか、それはまあ個人の価値感ですから無理にとはいいませんが、まあきちんと料理に取り組もうと思ったら必須アイテムであることは間違いありません。

    
なお、包丁と同じでいきなり本格的な砥石を買うのではなく、まずは安価な砥石で勉強したい、という方にはこちらのキングホーム砥石がお薦めです。少しサイズが小さく、また台が滑りやすいのですが、とにかく安価な割にはまあ良く研げます。ステンレス包丁でもある程度研げます。
まず包丁研ぎになれる為にこちらを買ってから上の高品質な砥石に買い換えるのも良いでしょう。

広告



シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. Comerverduras より:

    以前からブログを拝見している者です。今回の包丁と砥石のお話、大変参考になりました。ありがとうございます。
    数ヶ月前、切れない包丁を何とかしようと砥石を買ってみたものの、ステンレスの包丁は上手く研げず、途方に暮れつつ、ますます切れなくなっていく包丁と日々格闘していたところでした。包丁の買い方、選び方、手入れの仕方等について、本当に丁寧にご説明頂き、とても勉強になりました。一言お礼を申し上げたくて、コメントさせて頂いた次第です。
    早速菜切り包丁を探しに行ったのですが、現在国外に住んでいるため、鋼のものは見つけられませんでした。今度帰国した際には、一つ買って帰って包丁の研ぎ方を覚えようと思います。
    これからもブログの色鮮やかなお料理と楽しいお話、楽しみにしております。