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「きちんと食べてますか」 やわらかな精進料理があなたの心身を癒します

トマトを使った精進料理2品

トマトを使った精進料理2品

トマトのリコピン効果で新型インフルエンザ対策を、と銘打って何品かトマトの精進料理を紹介しましたが、そろそろトマトの旬もおしまいなので、今回で一区切りにしたいと思います。


しかしインフルエンザの流行はこれからが本番。
トマトは一年を通じてお店で購入することができる定番食材です。旬を過ぎると多少大きさが小さくなったり、値段が高くなったり、または味が薄くなったりしますが、この秋~冬には週に一度は食べたい食材です。

さて、昨日「ポンさん」という方からメールで質問が届きました。
「トマトの種の食感が苦手で、食べる際には洗って取り除いています。典座和尚さんのレシピでは種はそのままのようですが、取り除かないのですか?」

確かに、トマトの種は良く噛んでも、ほとんどが消化されずに体外に排出されてしまうようです。
一昔前の料理本などを見ると、種を洗って取り除くように書いてある場合もあります。
ポンさんは種の食感が苦手、ということですが、おそらく種自体ではなく、種の周囲のゼリー状の部分の食感が嫌なのではないでしょうか。

しかし実は、この種のまわりのゼリー状の部分に、栄養やうまみ成分などがたくさん含まれているのです。まあトマトも生きていますから、自分の子孫を残すための種の回りに栄養分が集まっているのも生物学的には当然なのかもしれません。
そんなトマトのうまみと栄養が凝縮されたゼリー状の部分を、わざわざ洗って捨ててしまうのは・・・もったいなさすぎます。そこを洗ってしまっては、皮だけ食べているようなものです。
どうしても苦手というなら仕方ないですが、精進料理の教えではせっかくの食材に感謝して、無駄を出さずにおいしくありがたく食べることが大切です。
できれば、種やゼリー状の部分はそのままにして召し上がって欲しいと思います。

トマトのフライパン味噌焼き

まずはトマトのフライパン味噌焼き。
トマトをそのまま炒めると、ゼリー状の部分がくずれてしまうのであまりみかけない調理法ですが、フライパンの底に味を付けた水気を敷き、その上に具を載せ、フタをして蒸し焼きのような形で調理すればトマトが崩れることなくきれいに仕上がります。
フライパンごと食卓に出して、パエリアのような感じで各自が取り皿にとって食べるのもまた雰囲気があって良いものですよ。
特徴は、味噌を使うことです。
味噌のうまみ成分とトマトのうまみ成分が相乗効果で味を深め、その上味噌がフライパンの周囲でちょっと焦げて良い香りがするのです。食欲をそそりますよ~。

1 トマト2個のヘタをとり、くし形に切る。
2 ナス大きめ1本を乱切りにする。
3 オクラ5本のヘタを取り、本体に空気抜きの切れ目を包丁で入れる。
4 フライパンにオリーブオイル10ml、酒30ml、しょうゆ10ml、砂糖2.5ml、水30mlを
入れて弱火で沸騰させ、豆味噌5~10mlを加えてよく溶く。
5 1~3の具をフライパンに入れ、木へらなどでひととおりかき混ぜてたれの味を具に
からませたら、具をフライパンに広げてならべ、フライパンにフタをする。
中火で加熱し、汁気がほぼ無くなったらできあがり。

※汁気がなくなって火を止めるタイミングがポイントです。
加熱しすぎて焦げないように、中が透けて見える透明のフタを使うと良いでしょう。

次に紹介するのはトマトのリゾット風雑炊です。
リゾット風雑炊??なんだその変なネーミングは、と思うでしょう。

トマトのリゾット風雑炊

リゾットというのはご存じの通りイタリア料理ですが、ざっとした作り方を紹介すると、フライパンなどで油やニンニクやタマネギなどを熱し、そこに洗わないままのお米を入れます。
そしてベースとなるダシ(水分)を加えて、お米が柔らかくなるまで加熱し、最後の方で具を加えて作るのです。
ポイントは、生のままの洗っていないお米を直接使うところです。これによりリゾット特有のとろみがつき、お米とダシが一体化するのです。

まあ、文章でみると簡単なようですが、よく料理をする人は別として、日本人の私たちは普段の調理で洗わないお米を直接煮たりすることになれていないですよね。はじめて生のお米を炊いても、火加減などが難しく、お米が柔らかくなる前にダシが途中で無くなってしまい半生になったり、逆に水気が多すぎてベタベタになったり。経験不足のうちは、なかなか美味しく仕上がらない可能性が高いです。

一概にはいえませんが、やはりその国の風土というか、文化が関係しているように思います。つまり、日本人なら小さいころからお米の炊き方やおかゆの炊き方に接する機会もあるし、ましてや食べる機会はもっと多いはずです。なので、自分で料理を作る時にも、「まあこれくらいの仕上がりだろうな」と自分が食べた経験から、理想の完成型がある程度わかると思うのです。おそらく、イタリアで育った人なら、そう難しくなく、リゾットを作ることができるでしょう。まあこれは経験で乗り越えることができると思いますが、それだけ自分が育った環境というのは影響が大きいということです。リゾットの完成イメージがない人がレシピ通りに作っても、「ん?これで良いのかな?リゾットってこんな感じだっけ?」となってしまう危険があると思うのです。

そこで、今回はあくまで和食の精進料理をベースとした料理法に、リゾットをアレンジして工夫したわけです。
雑炊なら・・どんな感じの仕上がりで、だいたいどんな味なのかが予想つきますよね?
生のお米を使うこともなく、ほぼ失敗の危険なく作ることができます。
もちろん、自信がある方はリゾット風雑炊ではなく、トマトリゾットに挑戦しても良いのですが、あれそれだと精進料理ではなくなってしまいますね・・・。

1 お米1合に昆布3g(約5センチ四方)を入れて炊く。炊きあがったら昆布は取り除く。
2 トマト2個を耐熱容器に入れ、ラップをして3~5分チンする。
3 えのき50gをほぐして食べやすい長さに切る。薄揚1枚を細切りにする。
4 ミョウガ2本をみじん切りに、大葉(しその葉)2枚を千切りにして水に漬けておく。
5 鍋か深いフライパンにオリーブオイル10mlを敷き、十分熱してから3の具を加えて炒める。
好みで、この時点でおろし生姜5mlを加えても良い。
6 2のドロドロになったトマトを鍋に移し、昆布ダシ100ml、酒50ml、しょうゆ15mlを加えて
中火で3分ほど煮込む。トマトは無理につぶさなくても良い。
7 1のお米をほぐしながら加え、弱火で水分がある程度なくなるまで加熱し、火をとめる。
8 お米が水気を吸わないうちに、急いでうつわに盛り、4を上に載せる。

※わざわざお米を炊かずに、残った冷たいご飯でも十分です。その場合は、水気を少し多く
したいので、6で加えるダシを150mlに増やしてください。
また、7で火を止める際、すこしまだ水分が残っているかな、というくらいが良いです。
その後うつわを移したり、食べるまでの間に時間が経ち、温度が下がるとお米が水気を
吸いますので、ペトペトになる前に早く食べると良いでしょう。



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